Vol.47 11月 尚次郎の子育てコラム

○ 11月コラム
11月に入り、今日は立冬、冬の始まりです。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は「感動が人を動かす」という題でお話したいと思います。
子どもが勉強をしないとき、親のみなさんからよくこんな言葉を聞きます。
「勉強しなさい、しないといい大学に入れにないわよ。」
「1日30分だけでもいいから勉強しなさい。」
「ゲームばかりして、ゲームはとりあげるわよ。」
「次のテストでは点数何点とらなきゃだめ。」
これで、子どもたちが真から勉強をするでしょうか?
つまり、「ようし勉強しよう。」「勉強したい!」
と思ってくれるでしょうか?
実は、このような言葉は、親だけでなく学校の先生も意外と言っているものです。
教育のプロだって、そういって勉強させるほうが楽ですから・・・
でも、これは子どもにとっての真の勉強とはいわないでしょう。
人を動かすものは「感じる心」です。
おもしろい!すてき!すごい!
といった憧れの気持ちや
なぜ!不思議!どうして!気になる!
といった気がかりから学習は始まるのです。
みなさんは「奇跡のリンゴ」という映画をご存知ですか?
10年程前に公開された映画ですが、実話をもとにした映画です。
この映画の主人公「木村さん」
不可能といわれていた無農薬・無肥料のりんご栽培をめざし、挫折しかけたころ
山の中で、農薬も肥料もまいてないのにすくすくと繁るどんぐりの木を見ました。
そしてその木の根元のふかふかの土を触ったとき「これだ!」と思いついて
奇跡のリンゴ栽培に成功するといったお話なのです。
このお話の賛否は少しおいておいて、
ここで大切なのは「木村さんのことば」
うまくいなかいときは、土から上ばかりみていたそうです。
「葉っぱがどうだ」とか「枝がどうだ」とか「リンゴの実が」「害虫が」
でも一番肝心な根っこのところを見ていなかったんですね。
勉強しない子がいたら
親も先生も悩みますよね。
でも、それは、木村さんのりんごでいえば木の上ばかり見て根元を見ていないことと同じでしょう。
勉強は受験のためというよりも、
不思議なこと、知らないこと、すてきなこと、すごいことを
知ること、そして自分で創りだすこと
これが真の勉強になるのではないかと思います。
心の感動が勉強する上での根っことなるのです。
最近は夕焼けをみたことがない子が
多くいるそうです。
そんな自然の感動がなくて勉強はできません。
国語だって、算数だって、理科だって、図工だって、体育だって・・・
最初に感動があるかどうかで、勉強の質が変わるのです。
だから親のみなさんは
小さいころから子どもたちに、いろいろなものを
見せたり、聞かせたり、触れさせたりして
感動する心を育ててください。
どうすれば子どもに感動を与えられるか考えてみてください。
感動する心が、勉強するときの原動力になり
真の勉強を生んでいきます。
そしてその感動する心が
人を慈しんだり大切にしたりする心になっていくと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎

Vol.47 11月 尚次郎の子育てコラム