Vol.513月 尚次郎の子育てコラム

さて、今月は、新年度も近いということで、「小学校に入る前に準備すること~小学校入学までにつけ
ておきたい4つの習慣~」についてお話しします。
来月から、新1年生というお子さんも多いことでしょう。
小学校という、新しい世界に、親も子も、不安と期待でいっぱいだと思います。
そこで、小学校に入ってから慌てないでよいように、小学校入学までに、親子でしておくことをお話
しておきます。
<1つめの習慣> 時間を大切にする習慣をつけてあげる
小学校と幼稚園や保育園の違いは、「小学校は圧倒的に時間が長く、時間割が決まっている」という
ことです。
入学式から3日ぐらいは、午前中3時間ぐらいで、あとは集団下校になりますが、4日目ぐらいから
は、給食もはじまり、5時間目(だいたい15時過ぎまで)の授業もあります。
朝も8:30までに、自分の足で歩いて登校しなければなりません。
そこで、できるだけ自分で行けるように、3月の間に、通学路を親子で散歩して、登校の練習をしてお
くとよいでしょう。
特に、朝の起床は、自立への第一歩です。できるだけ目覚ましで起きることができるようにしてみま
しょう。朝、自分で起きることができる子は、自分で考えて行動する力がついていきます。
また、家庭生活の時間割をつくってみましょう。例えば、
・7:00 起床
・7:00~7:30 洗面、着替え、登園準備、
・7:30 朝ごはん
・8:00 家を出るなど
時間を意識して行動できるようにしておきましょう。また、ごはんも時間を決めて食べさせましょう。
小学校は、給食の時間が、準備から片付けまで入れて45分しかありません。
いつまでもだらだら食べておけません。20分~30分で食べられるようにしておきましょう。
<2つめの習慣> 椅子にじっとすわる習慣をつける
幼稚園や保育園では、わりと自由に遊んだり行動したりしていたと思います。しかし、小学校では、
大抵の場合、45分間席にじっとついて学習をすすめることが多いです。
45分間、じっと席について、先生のお話を聴く。
幼稚園や保育園上がりの子どもたちにとっては、結構ながまんが必要です。
そこで、小学校に入る前に、リビングや食卓でかまいませんので、椅子に座ってテーブルに向かって、
勉強する習慣をつけてください。
また、パズルや積み木、お絵かきなども地べたに座ってやるばかりでなく、テーブルを使って、椅子に
座ってやる習慣をつけましょう。
また、椅子に座るときの姿勢も大切です。
背もたれのある椅子でも、あまり深く座るのではなく、背もたれから、こぶし2つ分ぐらい空くぐらい
に、座って、時折、腰骨を立てて座る訓練もしてください。
姿勢のよさは、字を美しくするだけでなく、脳を活性化して集中力をアップしていきます。
中国の英才教育では、椅子に座った子どもが、前のめりにならないように、テーブルにバーをつけて
そのバーよりも、顔が机にくっつかないようにしています。
これは、よい姿勢を保つ上で、ある意味、効果的な方法です。
よい姿勢で、じっと座って作業(遊んだり勉強したり)する習慣をつけましょう。いきなり45分とい
うのはきついので、時間も少しずつ長くして、親がコントロールしてあげてください。
<3つめの習慣> しっかりとお話を聴く習慣をつける
小学校に上がって、成績が良い子のほとんどが、しっかりお話を聴くことができる子です。
これは、学習面だけでなく、生活面の落ち着きにもつながっていきます。
小学校では、お母さんと会話するように、自分が話したい時に話すことができません。
先生の発問や友達の考えを受け、それに対して、自分の考えを発表する。この時、先生の指名があって
はじめて発言できるのです。
どちらかというと、話すより聴くことの方が多いのです。
お話を聴くことのできる子は、しっかりと思考もできますし、集中力もつきます。
ご家庭では、お父さんお母さんのお話を、最後までしっかり聴く習慣をつけさせてください。そのため
には、親自身も、子どものお話を、途中で遮らいないで、最後までしっかり聴いてあげてください。
子どもは親を見て育ちますから。
また、絵本の読み聞かせも有効です。
この時、ある程度読んだら、お父さんやお母さんの方で、子どもに質問してみて下さい。
例えば、
「このお話には、どんな動物がでてきたでしょう?(ブレーメンの音楽隊)」
「このお話で、おじぞうさまにかぶせてあげたのは何かな?(かさじぞう)」
お話しした物語の中から、簡単な質問をしてあげてください。
質問されるとわかると、子どもは、聴く耳ができて、しっかり聴こうとします。
<4つめの習慣> 自分一人で考える習慣
小学校に上がると、何でも一人で行うことが増えます。登下校も一人
(もちろん、いっしょに登校してくれるお友達はいますが・・・・・)
学校についてから、ランドセルを下して、準備するのも一人、トイレも一人、給食の準備(例えば、
パンヤ牛乳を配ったり、おかずをついだりする仕事)も一人、掃除も一人でするのです。
ましてやテストは一人で考えて解かなくてはなりません。
もちろん友達や先生はいますが、基本的には他に頼ることなく、自分一人で行わなければなりません。
ご家庭でも、掃除や片付け、幼稚園や保育園に行くために、明日の朝、着る服の準備や持っていくもの
の準備など、自分でさせる習慣をつけて下さい。
自分でさせた上で、後で親が点検をしてあげればいいのです。
自分一人でやるためには・・・。
そのためには、一人で考える習慣をつけてあげることです。
一人で考える習慣は、遊びやゲームが最適です。
トランプのばばぬきやオセロなどは、楽しみながら自分で考えていく習慣がつきます。
また、明日着ていく服や、はいていく靴下など、子どもに選択・判断させ、決定させて下さい。
大げさかもしれませんが、人生の選択は、結局、自分でしていかなくてはいけません。
アドバイスはもらっても決めるのは自分です。それは、着るもの一つとってもそうです。
幼いうちから、人生の選択を、自分で決める習慣をつけてあげることで、自立した子どもになっていき
ます。
自分の責任で決める。これができる人は、人任せにしないし、人のせいにしません。
つまり自分を省みる(反省する)ことができる子になるのです。
自分を省みる(反省する)ことができる子どもは、心も頭もぐんぐん伸びていきますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎

Vol.513月 尚次郎の子育てコラム