Vol.49 1 月 尚次郎の子育てコラム


今回は、「毎日の言動を通してメンタルを鍛えていく」の第2回目です。
第2回目は「ここぞという時に力を発揮するには」という題でお話しします。
よく、保護者の方や生徒自身からも
「受験やテストなど、本番で実力を出せる人と出せない人の差は何ですか?」
と聞かれることがあります。
それは、ずばり
「メンタルの差」
だと言えます。
実力を発揮するには、知識や理解力ではなく、このメンタルの差なのです。
やらないといけないここぞという時に、だらけてしまったり、あるいは緊張しすぎてガチガチになって
しまったりすると、当然、実力を発揮することはできません。
特に、メンタル力のなかでも結果を出すのに重要なのは「集中力」です。
「集中力が重要なのはわかっているが、どうしても周囲の雑音が気になって、目の前のことに没頭でき
ない。」
「本当に集中力をコントロールすることができるのか?」
「そもそも集中力とはいったい何だろうか?」
という声も聞こえてきそうです。
集中力とは
「一つの物事に脳を集中状態にして取り組む力のこと」
をいいます。
大人では、連続して集中力を維持できる時間は約90分間。
集中力を発揮するの時、脳の様々な部分を活動させますが、主に「やる気」や「覚醒」を司るA6神経
と「達成感」や「満足感」を司るA10神経が、その中心となるそうです。
イチローのような一流のアスリートや、科学者などはこの神経群が発達しているといわれます。
では、この集中力をどのように高めていけばよいか?
○ 好きなことに没頭して集中力を鍛える
集中力は、何も直接的に勉強やスポーツで高めなくてもよいのです。
もちろん、勉強やスポーツが、大好きならばよいのですが・・・。
勉強が嫌い(やる気が起きない)な子どもに、その勉強で集中力をつけていくのは至難の業。
そこで、本人が大好きなことに没頭させるのです。絵を描く、将棋やトランプなど頭を使うゲームをす
る、好きなスポーツをするなど・・・。(但しロールプレイングゲームなどDSなどは、実はあまり頭
を使っていないので、集中力アップにつながりにくいかもしれませんね。)
つまり何か本人が没頭するもの、
お母さんが「ごはんよ」と呼びかけても、返事もしないぐらい没頭している。
そんな状態を、常につくっていけば、次第に、ここぞというときに実力を発揮できる集中力を身に着け
ることができるのです。
子どもが没頭できるもの、それが直接的に学習ではなくても、それを大切にしてあげてください。
没頭できるものをもっていると、心の状態もよくなってきます。この心の状態を「フロー状態」ともい
います。
この「フロー状態」を自分自身でつくりだせるようになれば、ここぞというときに高いパフォーマンス
を発揮できるでしょう。
今、子どもたちが没頭してやっていること、
例えば「ダンゴムシ見つけ」であっても、
「それに何の意味があるの?!」
なんて親は思わず、意味づけから離れて、没頭しているわが子に微笑んでください。
その時の子どもは「フロー状態」で、集中力をぐんぐん高めているのですから。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎

Vol.49 1 月 尚次郎の子育てコラム