さて、今回は、「子どもの自立心を育てるために」というお話をしたいと思います。
今、学校でも話題になっていることが、「依存症」という言葉です。
依存症と言えば、アルコール依存やギャンブル依存などが、これまではよく聞かれたものですが、
現代では「親子共依存症」という言葉がよく聞かれるようになりました。
「親子共依存症」とは、簡単に言うと、親も子も互いに依存しあい、自立できないことを言います。
「親子共々、支えあうことはいいことじゃない?」
という声も聞こえてきそうですが、「支えあう」ことと「依存しあう」ことは違います。
「支えあう」とは、お互いに自立していて、
「自分のことは自分でやっていくよ。でも、できなこともあるからそこはお互いがやっていこうね。」
といった関係です。
しかし「依存しあう」とは、自分でやらなえればならないこと、または、できることも相手に任せてし
まう。そんな関係です。
その中でも「共依存」とは、お母さん自身が
「この子は私がいなければ、何もできない。」
「私が、この子のことを何とかしなければ。」
また、子どもが
「お母さんがいないと、不安で仕方がない。」
「何があってもお母さんに相談しよう。」
「何でもお母さんがやってくれる。」
というように、極端に相手(ここでは母と子)に依存してしまうことです。
そうなると、まず自己責任がとれなくなります。
どんなことも「○○が決めたから。」といって、自分で自己判断ができなくなります。
そうすると、何かあると
「あいつのせいだ。」
と人のせいにしてしまうのです。
今の日本人が多いのが
「友達が悪い」「親が悪い」「先生が悪い」「会社が悪い」「上司が悪い」「国が悪い」
などと、人のせいにばかりする人が多いのは、「依存型の人間」が多くなっている証拠でしょう。
自立型の人間になっていくためには、自分で考え、判断し、決定し、そして自分の言動に責任をもつよ
うにならなくてはいけません。
それは小学生時期から養われなければなりません。
自立した子どもは、大きく成長し、可能性を伸ばしていきます。
友達付き合いもよくなっていきます。
しかし、依存型の子どもは、なかなか心の成長がみられません。
いつも人のせいにして、自省することがないからです。
どちらがよいかは、一目瞭然ですね。
では、どうやったら、子どもの心に自立心を芽生えさせることができるのか。
次回はそのお話をします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎