Vol.5 6月27日 尚次郎の子育てコラム「子どもの愛情力を育む③~身体のふれあいによる影響~」

さて、前回から引き続き「子どもの愛情力を育む」という話題についてお話していきたいと思います。

今日は「子どもの愛情力を育む③~身体のふれあいによる影響~」というテーマでお話していきます。

前回は、「愛情を育むにはどうすればいいか。」についてお話ししましたが、今週は愛情力が増すことでどんな好影響があるのかお話していきます。

○ 愛情のある人間関係が免疫力を高める

親子や恋人同士、あるいは友達との親しいふれ合いは、実は、子ども(大人も同じですが)の免疫力をあげることができます。つまり、親しく愛情的な人間関係をつくっていくことで免疫力を高め、病気にかかりにくい健康な身体をつくることができるのです。

家族や友だちなどと、よい関係をもって生活することで心理的に安定しストレスの少ないことが病気にかかりにくい身体をつくるのですね。

逆にいえば、ストレスは身体の免疫力を低くするということでしょう。できるだけストレスを感じない生活をすればいいのですが、大人だけでなく、子どもも毎日ストレスの多い生活をしているのが現状です。

能力遺伝子検査でも、ストレスに強いタイプとそうでないタイプに分かれられ事があります。

主に脳内物質のセロトニンの影響力が問題なのですが、このセロトニンは精神的な安定をもたらしてくれるものです。

ストレスが多い生活は、現代社会において仕方ないことかもしれません。では、そのストレスを軽減し、病気にかからないようにするには・・・。

そこで、愛情力の登場です。子どもは(大人も同じです)、愛情を感じると、セロトニンがふえて活性化し心が安定します。

そこで、毎日のグルーミングスキンシップをお勧めします。早く言えばハグをすることです。

子どもが幼稚園や学校に行くときに「いってらっしゃい」とハグをする。帰ってきたときに「おかえり」とハグをする。寝るときに「おやすみ」とハグをするなど。

「でも、子どもが小学校高学年や中学生になったら、子どもがいやがるのでは・・。」

その時は、手を握るや、背中をさすってあげる、肩をもんであげる、肩を抱き寄せるなどでもいいのです。

泣いている子どもや、怒っている子どもは、まずは手を握ってあげて「大丈夫!大丈夫!」ということいってあげるだけ落ち着いてくるものです。

今回の地震などで、本当に多くの方が不安な毎日を送られていることと思います。特に夜に、何度も余震による揺れを感じると、不安や怖さで寝ることもできないでしょう。

そんなとき、人とふれあっていたり、誰かがそばにいるだけで、その不安感が軽減されるものです。そういう意味では、一人で自宅でいるよりも避難所などで家族や友人、近所の方などといっしょにいることで少し不安や怖さがやわらぐということもあるでしょう。

また、以下のような効果もあります。

グルーミングスキンシップで増えて活性化したセロトニンが海馬に送られると記憶力も上がっていきます。

例えば、初対面の人に対して、ただ名刺を渡すだけでなく、握手やハグをすることで、その人に対する印象がよくなり、覚えることができる。ということも言われています。

さらに、グルーミングスキンシップは、セロトニンを脳の視床下部や脳下垂体にも送ると、性腺刺激ホルモンや成長ホルモンを分泌させてるのです。

性腺刺激ホルモンは、男性ホルモンや女性ホルモンを分泌し、精神的な安定をもたらせてくれます。

また、成長ホルモンの分泌は、子どもの成長を促進する効果があるのです。

愛情は、言葉だけでなく、このようなグルーミングスキンシップで育くまれます。時として言葉よりも効果がある時もあります。

さあ、今日からおやすみの『ハグ』をしてみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

尚次郎

Vol.5 6月27日 尚次郎の子育てコラム「子どもの愛情力を育む③~身体のふれあいによる影響~」