今回は、「通信表の見方」というお話です。
2022年も残すところあと2週間になりました。ほとんどの学校で2学期を終えようとしていることと思います。
そして、今も昔も、子どもたちにとって終業式の関心事は、「通信表」でしょう。
これは小学校1年生でも同じです。これまでがんばってきた成果が、この1枚の表に表されるのですから。
私はよく、子どもたちにもそしてその親御さんにも言っていました。
通信表は子どもたちのがんばった証です。まずは、どこを頑張ったのか、それを見つけてほめてあげてください。そして、来学期の課題をいっしょに決めて下さい。
どんな通信表でも、必ず子どもたちの頑張りは見えます。
ただ、Aがいくつや5や4がいくつ、Cがいくつや1がいくつなど、数だけで評価しないでほしいと思います。
この通信表の話をするときに、いつも思い出すのが、小学4年生が書いたこの文章です。
今日、先生から通信表をもらった。
4が2つもついていた。
うれしくて、はやくお母さんに見せたくて、とんで帰った。
「お母さん、通信表をもらって帰ってきたよ。」
というと、お母さんは
「夕飯の支度があるから後から見るね。」
と、ぼくの顔も見ないでいった。
ぼくはつまらなく
「はーい。」
といって、夕食のテーブルの上に置いた。
夕食のとき、お母さんが通信表を見て、
「あら、ほとんど3ばかり、2もあるじゃない。」
と言った。
ぼくは、
「4が2つもあるのに・・・。」
と思った。
子どもは、×ではなく○を見てほしいのです。
子どものやる気を起こすために、どんな声かけをすればよいか。
物事は見る角度によって、よくも悪くも見えます。
子どもに
「ぼくだって、やればできる。」
「3学期は、もっとがんばって一つでも成績を上げよう。」
といった、気持ちにさせるには、できることをほめてあげることが重要です。
親はどうしてもA(○)よりもC(×)が気になります。
親がそのような見方をすれば、子どもだって同じ見方をします。
つまり、自分のがんばったことや長所よりも、できなかったことや短所を見ようとするのです。
その見方では、子どものやる気はおきません。
通信表は大切なポイントです。
ぜひ、子どものやる気を起こすような見方と声かけをしてあげてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎