前回から「発達障がいについて」というお話をしています。
今日は「生活習慣ー整理整頓のすすめ」です。
よく「心を整える」という言葉を聞くことがあります。
心の整理整頓は、落ち着いた心をつくり、安心・安定をもたらします。
部屋を片付けるとすっきりした気持ちになる。
これと同じで、環境や身の回りが片付けられると、気持ちも落ち着くものです。
よく、小学校の特別支援学級や、通常学級でも、落ち着きのない学級では
「黒板やその周り(授業中、子どもが目にするところ)を片付ける。余計なものを貼ったり置いたりしない。」
といわれます。
教室が整理整頓されていて、気持ちのよい学級では、子どもも落ち着いています。
逆に、ごみが散乱していたり、ものが整理されていない教室では、子どもも荒れてきます。
ニューヨークの地下鉄理論と同じですね。
ニューヨークの地下鉄では、犯罪が横行していたのですが、壁や電車の落書きをなくし、
美しくすると、犯罪が極端に減ったということがありました。
心の整理整頓は、発達障がいの子どもたちにとっては、とっても大切なことなのです。
もちろん、お母さんがおうちをきれいにしてくれるのもいいのですが、自分で整理してきれいにすると、
効果は倍増します。
そこで、まず「衣服の整理」から取り組んでみましょう。
○ 衣服の整理のはじめは、脱いだ服の整理から
子どもに衣服の整理をさせるとき、初めてのときは、脱いだ服の整理をさせます。
幼稚園や学校から帰って、通学服から家庭着に着替えます。脱いだ服を衣紋かけ(ハンガー)にかけます。
幼児や小学校低学年は、まだ自分できちんとできるのは難しいでしょうから、いっしょにたたんであげたり、かけてあげたりします。
靴下やハンカチなどは、自分で洗濯するかごに入れさせましょう。
基本的には、まずは脱ぐことを自分でやり、脱いだ後のものを整理できるとよいですね。
合わせて、靴も脱ぎっぱなしにならないように、玄関できちんと揃えてなおさせます。
大切なことは、自分が使ったものを、自分で片付けるという習慣です。
ものの整理は、片付けからはじまります。
○ 衣服の整理の時間帯は
基本的には、脱いだときにすぐに整理させます。
ただ、着ていくものをそろえるのは、朝の忙しい時間帯ではなく、
前の晩までに、翌日着ていくものをそろえさせるとよいですね。
何を着ていくか、どの靴下ははくか、どの靴で、どのハンカチで・・・
自分で選択させると、主体性のある子どもにもなりますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎