Vol.35 11月尚次郎の子育てコラム

○ 11 月尚次郎の子育てコラム
さて、今回、「ほめることの効用」というお話をしたいと思います。
前回は、人間関係は、「信頼関係をつくるには」というお話をしました。
そこではまず、「ほめること」を上げてお話ししました。
では、ほめることでどんな効用があるのか。
①「快」感情をもたせやる気を出すことができる
②自尊感情を高めることができる
③人間関係がよくなる
今日は③の「人間関係をよくする上手なほめ方」です。
人はほめられると、「うれしい」つまり「快」の感情が生まれます。
「快」の感情を出させてくれる相手には、当然、好意をもちます。
これは食べ物でも同じですね。
「うまい」という感情は、「快」の感情です。人は、快の感情の食べ物は、好きな食べ物となり
「また、食べたい」という気持ちにしてくれます。
人間関係を同じです。「快」の感情をもつ相手のことは好きになります。
また、ほめられると、自分に自信がつき寛容な心も生まれます。
「すてきな髪型ね。」
とちょっと言われるだけで、自分に自信がでてくるものです。
その日一日、うれしい気持ちになると同時に、顔つきまで変わってくるものです。
人前にでるのが苦手という人は、たいてい自分に自信が持てない人です。
自分に自信がつけば、他人に対しても余裕の心で接することができます。
寛容な心は、人をひきつけます。
ひいては、他人との人間関係もよくなっていくものです。
そこで、人間関係をよくしていく上手なほめ方を2つ紹介しましょう。
① 「○○さんが言っていたよ。~伝言型ほめ方~」
人は直接的にほめられるよりも、間接的に褒められる方が数倍うれしいといわれます。
例えば、
A「○○ちゃん、あいさつが気持ちよくて素敵だね。」
といわれるよりも、
B「○○ちゃん、あいさつが気持ちよくてとっても素敵って、先生がいっていたよ。」
と、他人がいっていたことを伝言してあげるほうが、その子にとっては、うれしさが倍増します。
これを「伝言型ほめ方」といいます。
伝言型の方が、その言葉に信憑性を増しますし、多くの人が自分を認めてくれているという気持ちにな
ります。
「お母さんだけでなく、先生も自分のことを認めてくれているんだ。」
と多くの人の賞賛を得ることができることで、大きな自信になっていくます。
また、それらの人を裏切りたくないという気持ちも芽生え、
「よし、またがんばろう。」
という意欲にもつながります。そうすることで、学校での態度も変わってくるものです。
私も学級を担任していたときには、よく
「6年1組は、『あいさつがとっても気持ちいいね。』と校長先生がほめていたよ。」
と言って、自分のクラスの子どもたちをほめていました。
実際は、その時、校長先生からそのように言われていなかったのですが。
ちょっと校長先生を活用させていただいてのです。
(実際、校長先生から、数日前にあいさつがいいとほめられてはいたのですが・・・・。)
そうすることで、そのほめ言葉は信憑性をもち、うれしさ倍増、やる気倍増になり、
「よし、ぼくたちのあいさつを全校に広めよう。」
ということになり、代表委員会に提案したこともありました。
ただ逆もいえます。
A「あなたうそつきね。」
と言われるよりも
B「あなたうそつきとみんな言っているよ。」
これはB の方が、ダメージが大きくショックを受けます。
人は多くの人にほめられたいし、認められたいものです。
ほめる時には、うまく伝言型のほめ方を使ってみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎

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