○ Vol.43 7月尚次郎の子育てコラム

さて、今回は「通信表の見方」という題でお話しします。

子どものころ、通信表をもらうとき、ワクワクドキドキしたものです。

大抵結果はわかっていても、やはり気になるものでした。

それは、親も同じだと思います。

「今学期は、うちの子はどうかしら?」

その気持ちの裏側には、やはり「よい結果をもらってきてほしい。」という気持ちがあることでしょう。

それだけに(期待しているだけに)、どうしてもできていないところを見てしまいがちです。

そこで、子どもが通信表を持って帰ってくると、

「うーん、もっとがんばらないとね。」

「Cが4つもあるじゃない・・・」

と、どちらかというとマイナスに目が行きがちです。

子どものやる気は(大人も同じだと思いますが)どこからくるのか・・・。

それは「やればできるかもしれない。」

「やればできる。」

といった気持ちなのです。

それはマイナスをプラスに変えていくよりも、プラスを伸ばしていくほうが

子どものモチベーションはあがるものです。

ある小学校4年生の子(Hくん)が、先生から通信表をもらいました。

その子は普段から成績はあまりよいほうではありませんでした。

「きっと、今回もBとCばかりだろうな。」

そう思ってもらった通信表をあけてみると、

なんと図工にAが一つあったのです。

Hくんはよろこんでおうちに帰りました。

そしてよろこんで「お母さん、通信表もらってきたよ。」といの一番にお母さんに手渡しました。

通信表を見たお母さん

「まあ、Cが4つもあるじゃないの。2学期はもっとがんばってCをなくそうね。」

このときHくんの気持ちはどうでしょうか?

本当は「A」をみてほしかったのに・・・・。

Cが4つあったのは事実です。でもAが一つあったのも事実です。どちらに視点をあててほめてあげるか。

親は、評価者ではなく応援者(サポーター)なのです。

子どもが「やったー。よしがんばろう!」

と思えるような声かけをすべきではないでしょうか。

学校でもクラスの担任の先生がどちらのタイプかで、結果的に成績は大きく変わってきます。

プラスを見てくれる先生のクラスでは、子どもたちは安心し、チャレンジしていくので結果的に成績も伸びていくのです。

当然、そのようなクラスではいじめやけんかなどもおきません。

来週、子どもたちが通信表をもらって帰ってきます。

ぜひ、1学期子どもたちががんばったところを認めてあげて「できていないことよりも、できたところ」

をほめてあげてください。

できるようになったことや、伸びたところを見てください。

もしも伸びたことがなく、これまでと同じだったら、同じだったことをほめてあげてください。

現状を維持することって、結構、難しいことなのです。

それから、

「ここと、ここが課題だね。じゃあ残りの夏休み、これを頑張ろうね。」

と一つか二つの課題をお子様といっしょに作って下さい。

尚次郎

○ Vol.43 7月尚次郎の子育てコラム