先週は、3月5日は啓蟄(二十四節気)、だんだん春の足音が聞こえ始めましたね。
さて今週は「自尊感情を高める②~子どもを包み込むこと~」という題でお話をしたいと思います。
子どもたちの心を育て行動を律するために必要な自尊感情、その内容について具体的にいうと、
①自分の人柄はよいほうだ
②自分は大体、人とうまくつき合える
③自分は努力すれば大体のことはできる
④自分ができることはいっぱいある
⑤自分は辛いことがあっても乗り越えられる
⑥どんなに失敗しても落ち込まない など
まだまだいくつかありますが・・・以上のような感情が、他の諸国(欧米諸国や中国、韓国など)に比べ、日本の子どもたちは最下位であるというデータも出ています。特に、「自分はできることがいっぱいある」や「悲しいことや辛いときも落ち込まない」などは、著しくポイントが低くなっています。
遺伝子的にも、日本人は外国人に比べ落ち込みやすいという遺伝子をもっているそうですが・・
「もうだめだ」「私なんて・・」「どうせ、できないから・・・」
これは小学校高学年ぐらいから、多くの子どもたちが口にする言葉です。
挑戦したことや、努力した過程よりも、結果を重視してしまう教育、また、きちんと完璧にできないといけないという教育にもその一因があるのではないでしょうか。
テスト前に努力して勉強した結果、そのときのテストでは点数としてあらわれなかったとします。
すると親はそれを見て、「うーん努力が足りないね。もっと勉強しなきゃ!」「本当にやったの!」
などと言ってしまいがちです。
子育て(教育)は、連続性のあるものです。
その時、努力して挑戦したことが、すぐには結果として出なくても、挑戦(努力)し続ける限り、必ず結果として表れるものです。
どんなときも、子どもは未来に向けてプラス志向であるということ、そして「よくなりたい」「かしこくなりたい」「親に認めてほしい」と思っていることを信じてください。
子どもを信じること、それは「子どもを包み込む」ということにつながるのです。
ここでいう「子どもを包み込む」とは、子どものいいところも悪いところも受け入れ、または、認めること、そして子どもの弱点さえも愛おしいと想うことなのです。
つまり「包み込む」とは、子どもを「愛する」ということです。
「子どもを愛する」とは
子どもの全てを
許すこと、
受け入れること、
認めること、 そして
信じること。
親のその愛おしいと想う気持ちは、ひいては子ども自身が、自分の全てを愛おしいと思えるようになるのです。
子は親の鏡といいます。脳内にあるミラーニューロンの存在からもそのことがいえます。
自尊感情はそもそも、自分に受ける愛情から育ってきます。
子どもにとって、または大人にとってもですが、誰かに愛されている感覚は大切です。
子どもは愛し抱きしめてあげることです。
子どもの喜びが、そのまま親自身の喜びになる。
そして、子どもの悲しみがそのまま親自身の悲しみになる。
子どもが悪いことをしたとき、うまくいなかなったとき、
いっしょになって涙したりあやまったりしてくれる親。
それこそ、子どもを包み込む親の姿でしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
尚次郎