Vol.17 202 2.5.8 5月尚次郎の子育てコラム

さて今回は「自尊感情を高める~自分の存在意義~」という題でお話をしたいと思います。

この自尊感情が高い人は、何事に対してもポジティブで積極的に取り組み、経験豊かになっていくことで、さらに自信をつけていくことで、また新たな挑戦をしていくことができます。

そして自分を受け入れるとともに他人をも受け入れていくことができるようになります。

それにより、学校の成績はアップし、自分を大切にするだけでなく、人への思いやりを持つことができ、ますます魅力的な人になっていきます。

逆に自尊感情の低い人は、挑戦することに臆したり、人とのかかわりをもたないように避けたり(特に自分が苦手だと感じている人)します。それにより成績は下がるとともに、「どうせ私なんか・・」といじけたり、やけになったりします。

子どもが問題行動を起こしたり、約束を守らなかったりするのは、その一因として自尊感情の低下が考えられるのです。

では、自尊感情を高めるにはどうしたらいいか?

それが今回の話題である「自分の存在意義を感じること」です。

人は、自分が「人のためになっている。」「人の役にたっている。」ということを実感することで、自分の存在意義を感じ、「自分も必要な存在」と思えることで自尊感情が高まっていきます。

では、子どもが自分の存在意義を感じるためにどうしたらいいか・・・。

そのために2つ提案があります。

1つ目は親自身の考え方を変えていくということです。

家庭や仕事において「誰かに認められるために。」ではなく「誰かのために、誰かの役に立つために。」といった考えにシフトしてみてください。

「誰かに認められるために!」と思えば、いつも人を気にして、自分らしさが発揮できず逆にストレスをためてしまいます。

また、認められなかったときに逆に自尊感情は低下し、やる気も失います。誰かに認められたいというのは「自分本位」の考え方なのです。

これが「誰かのために、誰かの役に立つために。」という思いをもてば、他人に惑わされず自分のできることを精一杯やることができ、自分らしさも発揮できることでしょう。

つまり、「誰かのために」は相手の立場になって考える「相手尊重」の考え方なのです。

それは子どもに対してもそうです。「この子の成績が上がってほしい。」というのは、親の気持ちです。

それよりも「この子のために今、何ができるのか。」と冷静になって考えてみて下さい。

子どもは動物的な勘が鋭いものです。「本当に自分の気持ちを分かってくれて自分のために言ってくれている。」と思えば、その言葉を素直に受け入れるものです。

2つ目は子どもに対する言葉かけを変えてみて下さい。

子どもが、学習やお手伝いなどで頑張ってやったとき、

「うわーお母さん助かった。○○ちゃんありがとう。」

「○○ちゃん。お部屋をきれいにしてくれたね。お母さん助かった。ありがとう。」

と、学習することやお手伝いすることの経験を、他人(親)の役に立ったという経験に発展させてほしいのです。

「自分のやったことが人の役に立った。」という思いは、自分の存在意義を感じさせ、ひいては自尊感情を高めていくのです。

さあ、今日から「上司に認められよう」「友達に認められよう」などといった考えを、「会社のために役に立つには」「同僚のために何ができるか」といった考えに変えてみて下さい。

子どもたちも「友達に認められたい」から「友達のために何かしよう」に変えてあげましょう。

きっと気が楽になり、肩の力が抜けてくることでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

尚次郎

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